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日本タンクターミナル協会総会「改めて会社として見つめ直す機会に」
小幡会長

 日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は3日、北海道の登別温泉で総会を開き、事業計画などを承認した。今年度は、JTTAの中にテーマ検討委員会を設置し、議論を重ねた上でまとまれば、規則緩和と強化の両面から消防庁への陳情等も検討する。小幡会長は「会員各社、危険物の物流会社としての社会的使命と責任は重く、それぞれの持ち味を生かし、役割を果たしていこう」と呼び掛けた。
 小幡氏は、化学メーカーの事故に触れ「この2~3日、各社タンクの問い合わせラッシュで大変なことと思う。直接原因はまだ分かっていないようだが、今回の事故は分からないが、もし仮に事故の根本原因が企業風土、企業体質まで起因するのであれば、それはまさに人災であり、少なくともJTTA会員各社に限っては絶対にあってはならないこととして、改めて会社として見つめ直す機会にしていただきたい」と強調。
 タンク事業の現状では、①高付加価値化を志向した少量多品種化②大震災等リスク分散としての保管拠点の複数化③コンプライアンス重視による営業倉庫への保管依頼などを挙げ、「メーカーの生産拠点がインドネシア・タイへ、そして近年中国へ、しかしここへ来てのカントリーリスク、いわゆる中国リスク、今後はベトナム・ミャンマーへ――。こうした荷主側の事業構造の変化に合わせ、化学品物流は転換期を迎えており、このような変化にしっかり対応できるよう、できる限りの準備をしていかなければならない」と語った。
 なお、総会前には苫小牧東部国家石油備蓄基地で研修。今月1日から、新たに鹿島タンクターミナルがJTTAに加入した。
(2012/10/16 カーゴニュース紙掲載)

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