News

JTTA 鹿児島の日本地下石油備蓄で研修会
石油の重要性、地下備蓄の仕組み学ぶ

日本タンクターミナル協会(JTTA、小幡柾夫会長)は6月21日、2018年度研修会として鹿児島県いちき串木野市の日本地下石油備蓄の串木野事業所と「ちかび展示館」を訪問し、25人が参加した。同事業所の備蓄容量は175万kℓで日本で使用する石油量の4日分に相当する。なお、JTTAとして備蓄基地での研修は今回で7ヵ所目となった。

 串木野国家石油備蓄基地は国内で使われる石油のほとんどを輸入に頼っている日本で、石油(原油)を備蓄するための基地。備蓄方式は地下の岩盤に穴を掘ってその中に原油を貯める方式で、1950年代にスウェーデンで開発され、その後世界に広がった。岩盤タンクの周りにある地下水がタンクの中の原油を封じ込めているため、原油は漏れることなく備蓄され、日本地下石油備蓄ではこの原油の維持管理を担っている。

 同事業所の用地面積は地上施設地区が5ha、貯油施設地区26ha。地下岩盤備蓄タンクとして常圧貯蔵横穴水封固定水床式(高さ22m、幅18m、長さ555m)タンクを10基、地上荷役施設(操油設備、用役設備、電気計装設備、公害防止設備、安全防災設備、管理施設等)、海上荷役施設(10万DWT級一点係留浮標式係留設備1基)を備える。海底原油配管は全長2300mとなっている。

 地下石油備蓄基地建設時のタンク掘削の際に使用した作業トンネルの入口部を利用してつくられたのが「ちかび展示館」で、「石油コーナー」や「基地のしくみコーナー」など4つのコーナーで構成。石油の重要性と地下備蓄の仕組みを分かりやすく体験・学習することができ、参加者は「ちかび展示館」での説明を興味深く聞きながら、地下備蓄についての知識を深めた。

(2018/7/5カーゴニュース 掲載)

 

一覧